DMR (Digital Mobile Radio)/D-STAR REFLECTORの構築

このページでは、DMR(Digital Mobile Radio)のリフレクター構築と、DMRハンディ機MD-380と、
実際のリフレクターを使用した交信方法、免許申請の情報を扱っています。

お知らせ

Pi-starのSTATIC TGをTG44110に設定しておくと良いと思います。
このTG44110は非常通信用です。しかし、誰もワッチしていなければ役に立たないかも知れません。
そこで、ホットスポットのSTATIC TGに設定してあげることにより、いつでもこのTGからの呼び出しを受信できるようになります。
普段は普通にアクセスしてTG44120等で交信可能です。

EU圏ではTG9112、US圏ではTG9911の非常通信TGを設定するよう提唱されています。

Just a thought, if you use Brandmeister and a Pi-star, why not make in your BM 
Selfcare a static TG active for 9112 (if you live in Europe) for US ham's (9911), 
create a 9112 or 9911 user in your codeplug list and put it in all of your RX 
groups. Do not use the contact for any tests at all (it works) In this way you are 
always active for "any kind" of emergency should it arise . Again there is no need 
in testing the Talkgroup, it really does work ;) In any case my codeplug and BM 
Selfcare is updated for any emergency issue if it should happen. 73's ON2ON.
system.jpg

目次

情報源

  • DMR普及促進プロジェクト
    http://digitalhamradio.dip.jp/
    ここの情報は国内唯一でしたが、2018/4/13以前に掲載の送信機系統図等の図面は間違っていました。
    4/15に差し替えを確認しましたが、これも内容が一部欠落しています。
    情報に正確性が欠けるため、かならずエビデンスを取って扱うことを推奨します。
    上記サイトは閉鎖となったようです。(2018/6/1)

DMRトランシーバ

TYT MD-380

  • 変調方式
    • FM
    • 4FSK TDMA
  • プロトコル
    • DMR Tier2
      • ETSI TS 102 361-1: Air interface protocol
      • ETSI TS 102 361-2: Voice and General services and facilities
      • ETSI TS 102 361-3: Data protocol (2018-4-18 誤記修正 ETST→ETSI)
  • ボコーダー
    • AMBE+2
  • 電波形式
    • F7W 数値演算型4値周波数変調
    • F3E,F2D 数値演算型周波数変調
  • 占有帯域幅
    • F7W 12.5kHz
    • F3E 12.5kHz
    • F2D 12.5kHz

単体では任意の周波数に設定できないので、専用のUSB接続ケーブルでPCに繋ぎ、
設定編集ソフトを使って16個あるチャンネルに任意の周波数等を書き込む必要がある。

  • FCCのテストレポート ここにスプリアス特性等のレポートがあります。(申請に使えます)
    https://fccid.io/PODMD-380
  • 入手先
    • Amazon
    • Ebay
    • AlieEpress?(私が買ったところ)
      割引キャンペーン中で99.22ドルでした。

HOTSPOT (アクセスポイント&リフレクタ)

ZUMSPOT

RspberryPi? Zero HWに重ねて使うハードウエア。

JumboSPOT-RTQ

ZUMSPOTの互換品と思われる。
消費電流はRasPiZと合わせて250mA以下(220〜240mA)と小さい。

今回はこちらを使用した。
AliExpress?の割引キャンペーン中で57.06ドルでした。(ケース&表示付きのフルセット)

Pi-Star

RaspberryPi等でリフレクタを動かすファームウエア。
Webから任意のイメージをダウンロードし、MicroSDカードにddして使用する。

セットアップ 【RaspberyPi? Zero(HW) + JumboSPOT-RTQ】

Raspberry-Pi Zero(WH)にpi-starをインストールする

pi-starサイトからイメージファイルをダウンロードする。
http://www.pistar.uk/

今回は「Pi-Star_RPi_V3.4.11_17-Mar-2018.zip」をダウンロードした。
※以下、このバージョンを使用した表現となる。

zipを解凍後、Windows機でW32 Disk Imagerを使用してIMGファイルをMicroSDカードに書き込む。
16GBを使用したが8GBでも足りるらしい。(32GB以下で大きい方が後々良いでしょう)

このMicroSDカードをRasPiZに挿して電源を入れれば良いが、家のWiFi?に繋ぐため、
WiFi?接続設定ファイルを作成してMicroSDカードに入れておく必要がある。

以下のサイトにアクセスして、SSIDとPASSWARDから自動スクリプトで設定ファイルを生成する。
ボタンを押すと生成された設定ファイルがダウンロードされる。
http://www.pistar.uk/wifi_builder.php

ダウンロードされたファイル→ wpa_supplicant.conf

これを、MicroSDのFAT領域のルートディレクトリにそのままコピーする。

ここまででRasPi?側の準備は完了。

JumboSPOTを載せて設定を行う

次にJumboSPOT-RTQをRasPi?に載せるのだが、OLEDが付いている物では背面のピンが
RasPi?側と干渉するため短く切っておく。

Jumbo_pin.jpg

SMAジャックはケースに入れると凸量が少ない。
間に樹脂スペーサーを入れておくと良い。
裏はSMAジャックのピンが面一くらいがちょうど良かった。
スペーサーは秋月のM3樹脂ナットがぴったり。

Jumbo_SMA_1.jpg

ケースをかぶせるとこんな感じ。
ネジ部分が全部露出している。

Jumbo_SMA_2.jpg

電源を入れる。(向かって右側のMicroUSBジャック)
OLEDは表示が出なくて正しい。(あとで設定すると表示されるようになる)

CCS7/DMR-IDを取得する

https://www.dmr-marc.net/cgi-bin/trbo-database/register.cgi →移転しました
https://www.radioid.net/cgi-bin/trbo-database/register.cgi
ここにアクセスし、コールサインを入力。

QRZ.comに登録していればそのまま承認される。
登録していなくてもとりあえず無視して進められる。

State/Provには「(4401)kanto」を指定した。kanto=関東
Radio TypeにはD-STARのCCS7を指定した。(D-STAR・DMR共通らしい)
取得したIDはDMRとD-STARのどちらでも事実上使えますが、それぞれ専用に取得するのが正しいようです。
DMR用とD-STAR用の2つのIDを取得することも可能との事です。 (訂正:2018-04-17)

しばらくするとメールでIDが送られてくる。(すぐは来ない→2〜3日かかるらしい)
※DMR-IDがなくてもD-STARモードでテストは進めることはできます
さらに、登録されてから各サーバーにDBがUpdateされるのに2〜3日かかるようです。
ID発行まで約2日、ID発行からDB登録されて使えるようになるまで3日かかりました。
ID発行申請→(2日)→ID発行通知→(3日)→DB登録完了

pi-starのDashboardに、自分が送信したLogが見えますが、ID(数字7桁)で表示されている段階ではDB登録が反映されていません。
ここが数字では無くコールサインで表示されるようになって、DB登録の反映が進んだことが分かります。

pi-star自身は24時間周期でDB Updateしているようです。
最初のうちは手動でUpdate実行すると良いでしょう。

pi-starの設定を行う(ここからが本番)

  • PCのブラウザでpi-star管理画面に接続する
    WiFi?ルータやBBルータのDHCPサーバのアドレス振り出しリスト等から、RasPi?のIPアドレスを調べる。
    他にも調べ方はいろいろあるが省略する。
    運が良ければ「http://pi-star」でアクセスできるだろう。
  • 下記の例に従って、D-STARとDMRのアクセスポイント(HOTSPOT)になるように設定する

Configration

 一般設定

pi-star_1.PNG

 DMR/D-STAR設定

pi-star_2.PNG

Configration → Expert → MMDVMHost

JumboSPOT-RTQの周波数誤差を補正します。
これをやらないとまともに動きません。(DMRはFズレに対して非常に敏感です)
JumboSPOT-RTQの裏に貼ってあるシールの数字をRXOffsetとTXOffsetに設定します。
以前は手書きでしたが最近は500決め打ちのようです。
DashbordのBER値を見ながら調整します。0.2%以下まで追い込めました。

pi-star_3.PNG

WiFi?のパワーセーブをOFFにして接続安定性を確保する

これをやっておかないと、TGに繋いでおいても切れてしまったり呼び出しが聞こえなくなる場合があるようです。

sshでRaspberryPiにつなぎ、ログインします

pi-star@pi-star(ro):~$ rpi-rw
pi-star@pi-star(rw):~$ sudo vi /etc/network/interfaces

ストレージをROからRWに切り替え、viで設定ファイルを編集します

iface wlan0 inet manual
wireless-power off

allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet manual
    wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

上記の最初の2行を追加します。

IPアドレスをDHCP取得では無く固定にしたい場合

※/etc/dhcpcd.confを編集するのが正しいとのご指摘を頂き訂正しました(2018/4/21)

sshで繋いだshell上での作業。

ストレージをR/Wモードに切り替え、dhcpcd.confファイルをviで開く

$ rpi-rw
$ sudo vi /etc/dhcpcd.conf

末尾に次の記述を追加する。(アドレスは例)

# Fixed IP Address
interface wlan0
static ip_address=192.168.1.100/24
static routers=192.168.1.254
static domain_name_servers=192.168.1.1

ストレージをROモードに切り替え、再起動する

$ rpi-ro
$ sudo reboot

TH-D74を使ってD-STARモードのリフレクタにつなぐ手順

重要なキーワード

  • pi-starはレピーターモードでRPT1 RPT2にコールサインを設定しないとハンディからの送信を受け付けない
  • pi-starを制御するコマンドはTo(UR CALL)に書いておく(例:REF499CL)

MCP-D74を使用してTH-D74のメモリーを編集する

  • レピーターリストを開く
  • 自分のアクセスポイント(pi-star)をレピーターとして追加登録する
    • 名前:JQ1BWT
    • 周波数:438.100
    • グループ:REFLECTOR
    • コールサイン(RPT1):JQ1BWT_R
    • ゲートウェイ(RPT2):JQ1BWT_G
  • コールサインリストを開く
  • コマンドをコールサインリストとして登録します
    • 名前:REF001CL、コールサイン:REF001CL
    • 名前:REF499CL、コールサイン:REF499CL
    • 名前:INFO DVMEGA、コールサイン:_______I
    • 名前:INFO DVMEGA、コールサイン:DVAP___I
    • 名前:Echo Test、コールサイン:REF076EL

エコーテストをしてみる

  • DRモードで、先ほど追加したリフレクタを呼び出す
  • ToをREF076ELにセットする(リフレクタをREF076指定することになる)
    • F→DIGITAL→相手先選択→コールサイン指定→REF076EL
    • PTTを1秒ほど押して離す(繋がったアナウンスが返ってくる)
  • REFLECTORモードに切り替える(ここから通常交信)
    • F→DIGITAL→相手先選択→Reflector→Use Reflector
    • 「本日は晴天なり」と送信してみる
    • 録音が返ってくればOK

MD-380を使ってDMRモードのリフレクタにつなぐ手順

MD-380を専用USBケーブルでPCに繋ぎ、PCにインストールしたエディタで各種設定をします。
詳細は作成中。

  • Basic Information
    400-480MHzを指定
  • General Setting
    • Radio Name
      コールサインを入力します
    • Radio ID
      DMR ID(7桁)を入力します 不正な数字を入れない事:サーバーに負荷がかかります
    • Talkaroundの数字
      両方とも3000を入力します。
  • Digital Contacts
    • Contact Name
      ラベルです(たとえばJA Main)
    • Call Type
      TGに繋ぐならGroup Call
      個人局に繋ぐならPrivate Call
    • Call ID
      TG相手ならTG ID(44120とか)、個人相手なならDMR ID(4401199とか)
  • Digital RX Group Lists
    Digital Contactに設定したGroupe Call(TG)が左に出るので、Add>>ボタンで右に移しておく
  • Channels Information
    16個あるチャンネルの個別設定です。

詳細別途。

免許申請

ここに免許申請(保証認定)に必要な資料を揃えてあります。
送信機系統図ですが、MD-380は回路図と実機から、JumboSPOT-RTQは実機から読み取って作成しました。
おそらく間違いは無いと思いますが、使用は自己責任でお願いします。
初版公開:2018/4/13

2つの免許

日本では同一局同士の交信は認められていないようで、例えばHotSpot?とMD-380を同じ1つの免許状に
登録すると、自分はそのHotSpot?を使用できなくなります。
詳しいお話→ http://www.d-star.asia/license.html.ja
これを回避するには2つの方法があります。

  • HotSpot?を50Wを超える移動しない局に登録する。
    コールサインは同じですが、免許番号が違うので別の局扱いです。
  • HotSpot?をクラブ局に登録する。
    完全に別の局です。

同一エリア内で同一コールサインで移動する局を複数開設したり、50W以下の固定局を開設することは困難です。
不可能ではありませんが、特別な理由を説明して納得されないと原則的に却下されます。

WIRES-XやECHO-LINKと同じで、マイノードを使う場合は局が2つ必要です。
かなり前はパケットのデジピーター同様に黙認されていたようですが、ある日誰かが「通信の相手方の解釈では、
自分自身(自局同士)は含まないんじゃないか?」と問題提起してから、このような扱いが原則となったようです。

免許とIDのまとめ

DMRとD-STARのリフレクター(HOTSPOT)を構築したい場合

  • HOTSPOTは固定局免許かクラブ局免許に登録
  • ハンディ機は移動局免許に登録
    • つまり、自分のHOTSPOTを使いたい場合は免許が2枚必要
  • DMR用にDMR IDを取得
  • D-STAR用にCCS7 IDを取得
    • つまり、それぞれ専用にIDを合計2個取得する

MD-380

  • 送信機系統図(2018-4-13 初版公開
    2018-05-08 終段名称を修正(RD07MUS2→RD07MUS2B)
  • 諸元表

JumboSPOT-RTQ

  • 諸元表

リフレクターを使用した運用方法

TG(トークグループ)

TGはリフレクターチャンネルの事です。
このTGに接続することで、ラウンドQSOが可能になります。
日本のBMには44120(メイン)と44121(サブ)があり、主に44120でQSOが行われています。
また、441300〜441900は自由に使用して良いTGで、アクセスすると臨時にそのTGが有効になり、一定期間経過するとTGは消滅する仕様になっています。
ローカルラグチューに最適な使い方です。

TGへの接続方法

DMRハンディのメモリーにTG(たとえばTG44120)を設定しておき、HOTSPOTに対して1秒間ほど送信するとTGに接続されます。
TGの切断はTG4000にアクセスします。
アクセスしたTGは(HOTSPOTの設定に寄りますが)、切断するまでHOTSPOTにどんどん追加されていきます。つまり、マルチTGワッチ状態になります。
TG44120にアクセスし、続けてTG44121にアクセスし、そしてTG440にアクセスすると、3つのTGを同時ワッチしている状態になります。
ただし、同時に使われても音声が混ざることは無く、先取り優先で聞こえます。
自分の送信は指定したTGにのみ音声が出ていきます。
TG間を切り替えるには、間に切断コマンドのTG4000アクセスを入れます。TG4000にアクセスすると全てのTGから切断されます。
TG440はDX向けのTGです。(TG440120にもDX局は出てきます) ※なお、このマルチTG接続はHOTSPOT共の設定によるようです。JumboSPOT-RTQは設定変更するパラメータが見つかっていません。
OpenSpot?はデフォルトでマルチTG接続ができないようになっているようです。このあたりの仕様は調べているところです。

エコーテスト(パロット)

TG440997と440991はパロット(オウム返し)TGです。
このTGにプライベートでアクセスして何かしゃべると、録音が折り返し返ってきます。
アクセステストやレベル調整に使えます。
リフレクターでテストはせず、パロットを使って変調具合の確認をしましょう。
MD380とJumboSPOT-RTQを使っている限りは調整は不要でした。
デジタルはレベルオーバーで歪むと了解度が急激に落ちますから、浅め(低め)の変調が良いです。FMとは違います。

特定相手局への1:1接続

GroupではなくPrivateで相手のDMR IDを設定して呼び出します。

DMR Plusリフレクター運用

最近は新規格DMR+でのリフレクター交信が始まっているようです。
DMR+はヨーロッパにおけるレピーター間接続のスタンダードのようで、日本のD-STARレピーターの構成と似た感じです。それにリフレクターが装備されている感じ。
よって、リフレクターの使い方としては、使うときに目的のリフレクターに繋ぎ、交信が終わったら切断するというのが基本ルールのようです。

Pi-starでDMR+システムに接続する設定

Pi-starのConfigration画面にて、DMR Configrationの項目でDMR Masterに「DMR+_USA_CALIFORNIA」を指定します。
MD-380の方は、デジタルコンタクトにTG4900(グループ)とTG9(グループ)を登録しておき、メモリーチャンネルに「TG4900」と「TG9」を設定しておきます。

交信方法(操作)

TG4900の方でカーチャンクするとリフレクターに繫がります。
続いてメモリーチャンネルを変えてTG9で送信すると交信が可能になります。
ワッチしてみているとTG4900のまま交信しています。TG9との関係が不明です。受信はデジタルコンタクトとデジタル受信グループリストにに設定してあるためか、どちらもできています。
ルールとしては、TG4900に繋いでからTG9に切り替えて交信するのが正しいようです。

いちいちカーチャンクせずHOTSPOTをTG4900固定にする方法もあります。
DMR Configrationの項で、DMR+ NetworkのOptionに

StartRef = 4900; RelinkTime = 60;  UserLink = 1;

と指定しておけば、
デフォルトでTG4900に接続し、他のTGに繋ぎ直していたとしても60秒のタイムアウト後にデフォルトのTG4900 に戻るようです。

通常ですと、リフレクター接続状態で(切断処理せず)通信が無くなって10分経過すると他のTG(リフレクター)に自動接続されるようです。

以下のスクリーンショットは現在の設定です。DMR-ID等は自分の物に差し替えてください。

DMRPlus_Pi-star_Config.PNG

リフレクターを使用しない直接通信(シンプレックス通信)

「TG9、SLOT1、CC1」に設定して交信している例がある。(US/EU地域の実例)

日本の430MHz帯の場合、デジタルの呼び出し周波数は433.30MHzが推奨されています(JARLが提唱)。

  • 433.00MHzはFM専用ですのでデジタルでは使えません。
  • 433.30はデジタル共通の呼び出し周波数ですので、D-STAR、Fusion、DMR、ALINCO、何でも出てきます。システムが違うと聞こえないので、BUSYランプ等を見て混信に注意しましょう。

メモリーに433.30〜433.98でTG9-Privateの設定を作っておくと便利でしょう。

データシート

MD-380の送信系の説明

  • 構成のキーパーツは次の4つです。
    • ST32F405V(CPU)
    • HR_V3000S(AMBE VOCODER)
    • HR_C5000(BASBAND DSP)
    • SKY72310(Frequency Synthesizer)

BASEBAND

最も重要なチップはHR_C5000で、デジタル変調波を作るBASEBAND DSPです。
内部には4値FMと通常のFMの2種類の変調機が内蔵されており、出力はI/QとMOD/IFが切り
替え式で選択できます。BASEBAND処理までなので、RFは扱いません。
オーディオ入力はA/Dされ、ひとまずCPU側に送られます。CPU側ではVocoder処理とスク
ランブル処理を行ってC5000に戻します。圧縮処理された音声信号はデジタル変調用DSP
ブロックに入力されます。DSPでは4値FMまたは通常FMの処理が行われ、MOD1ピンからVCO
を駆動する4値DC電圧が出力されます。

RF

RF部のメインチップであるSKY72310は周波数シンセサイザーで、REF(基準クロック)と
外部VCO(ここでは430MHz帯)を接続することで、内部の位相比較器と分周器でVCを発生
するPLLの一部になっています。VCO回路は内蔵されていませんので、外付けでVCO回路を
用意する必要があります。この部分は昔から有るVCO〜分周〜位相比較〜VC出力の構成そ
のものですから珍しい物ではありません。
ただし、入力できる周波数が最大2GHzと超広帯域なので、後段でIF MIXをして目的周波
数を作る必要は無く、外部VCOは2HGHz以下なら直接発振が使用できます。200MHz以下な
らVCXOモジュールがあるのでそれを採用するのが手軽ですが、430MHz帯となるとLC発振
でVCOを作るしか有りません。したがって、2SC3356とVariCAPで組まれたLC発振回路が組
まれています。このVCOは2回路あり、片方が送信用、他方が受信用になっています。受信
用は周波数がIF分ズレています。

DMRの4値FMとFMの信号を生成する流れをもう少し詳しく説明します。

DMR 4値FMの時はC5000のMOD1側から変調信号(ベースバンド)が出ます。これをVCOのVC
に与えて変調を掛けています。SKY72310のREFは、C5000のMOD2を固定電圧にして16.8MHz
のVCOをPLL位相比較器のREFに使います。この16.8MHzは受信時のIF LOにも使っています。
変調された430MHz帯の信号はVCOから直接取り出し、2段のアンプでレベルを上げ、LPFを
通して送信系のアンプステージに進みます。アンプステージの説明は省略します。

FMモードの時はMOD1は出力せず固定。MOD2から16.8MHz VCOに変調をかけます。CTCSSもVCO
に与えています。
REF側に変調を掛け、結果として430MHz帯VCOにFM変調がかることになります。このときPLL
のループフィルターは音声周波数帯を外した帯域にしておけば変調された音声はそのまま
出力されることになります。

FAQ

  • Pi-starをインストールするMicroSDカードのサイズ
    • 4GB以上のメディアで使用可能です。(イメージは2GB)
      ただし、16GB以下のメディアはどれも似たような値段なので、後々のことを考えて16GBを使っています。
  • DMR IDの登録が完了してメールが来たが、DashboardやHAT上の表示が数字のままでコールサインにならない
    • DMR IDが登録されても、中央サーバから各サーバに反映されるまで2〜3日かかるようです。
      反映が進むと、自分のDashboard上での表示が他の人と同じように数字では無くコールサインで表示されるようになります。
  • DMRのECHOサーバ(9990)に繫がらない
    • 国内サーバのBM4401を使用している場合は、エコーサーバは440997(Private)で機能するようです。
  • DMRのTGに繫がらない。繫がっても1送信単位で切れてしまう。
    • まだID情報がサーバーのDBに反映されていないからと思われます。
    • または、WiFi?のパワーセーブが悪さをしてネットワークが切れている可能性があります。
  • [MD-380] 充電が終わらず、スタンドのLEDがいつまでも赤のまま
    • 本体の電源がONのままで充電するとそうなります。
      充電は必ず本体の電源をOFFにしてやりましょう。
  • [MD-380] 長時間連続で使いたい
    • バッテリーパックと差し替えて外部電源供給するエリミネーターを使いましょう。
      業務機は外部電源ジャックが無いのが普通です。
  • [MD-380] プログラミングケーブル
    • USB-SERIALチップが入っているかと思ったら、USB直結でした。
      プログラミングケーブルの脱着はMD-380の電源を切った状態で行いましょう。
  • [MD-380] メモリー編集ツールがつながらなくなった
    • MD-380 Tools 2.0を使用してカスタムFirmwareやUserDBをインポートする作業を行うと、USB Driverがパッチされたドライバに置き換わります。
      このままでは純正のメモリー編集ソフトがアクセスできない状態になるので、Windowsのデバイスマネージャーを開いて、MD-380のドライバ(STMなんたら〜)を一度削除してから、元のドライバを再ロードさせる必要があります。
  • 繫がらなくなった、聞こえなくなった
    • ルータとHOTSPOTの両方を再起動する。
    • Pi-starのネットワーク系の設計にバグがありそう
      IPアドレスはDHCP、UPnPで静的NATを設定しているが、UPnPで取得した静的NATが無期限になっているため、Pi-starのIPアドレスが変わると繫がらなくなる。
      UPnP情報を更新(上書き)することが上手くいくこともありますが、逆に失敗することもあるようです。 ルータのUPnP情報をクリアしてHOTSPOTの再起動を行い、IPアドレスとUPnPによる静的NAT情報を新しくすると直ります。
  • 繋いでいないTGの交信が聞こえてくる(たとえばTG440に繋いでいるのにTG44120が聞こえる)
    • アクセスしたTGはどんどん追加接続されて、接続されている全てのTGを同時にワッチしている状態になるようです。(Dynamic TGs)
    • もちろん音声がミックスされるのでは無く先取り優先で聞こえます。
    • TG4000にアクセスすることで全てのTGから切断できます。
    • たとえば、TG440接続からTG44120接続に切り替えるときは、間にTG4000アクセスを挟んで、前に接続していたTG440を切断してからTG44120に接続する必要があります。
  • 1つのコールサインで複数のHOTSPOTを運用する場合
    たとえばDMR専用とD-STAR専用の2つを構築する場合です。
    JumboSPOT-RTQは1台でDMRとD-STAR共通で1つのDMR IDを使用して運用できるようですが、2台に分ける場合はIDを分けないと問題が起きるようです。
    それぞれにIDを取得して、それぞれに設定する必要があるようです。
  • DMRの接続TGを固定したり、タイムアウト後にデフォルトTGに再接続させたい
    https://www.k9npx.com/2018/03/brandmeister-api-and-pi-star.html
    こちらに詳細が書かれています。
    https://brandmeister.network/?page=register
    ここでアカウントを取得し、API Keyを発行して設定することで、DMR BMのセルフコントロールが有効になり、設定ができるようになります。
    このアカウント登録にも何日かかかるようです。(翌日に登録完了メールが来ました)
  • [MD-380] Digital Contactって何?(▲確認中)
    電話帳みたいな物です。
    ここに接続したいリフレクターや個人IDを登録しておきます。
  • [MD-380] Digital Recieve Group Listって何?(▲確認中)
    受信を受け入れるリストで、携帯電話の指定着信リストみたいな物です。
    先にリストを作ったDigital Contactからグループを作ってまとめておくことで、受信対象を制御できます。
    個人IDは関係ありません。トークグループのリストです。
  • pi-starのSDカード領域を最大に拡張したい
    通常のイメージを書いただけではパーティションは2GB程度しか確保されていません。
    使用率は85%を超えていてアップデートもママ鳴りません。
    以下のコマンドでSDカード最大まで領域が拡大されます。
    pi-star@pi-star(ro):~$ rpi-rw
    pi-star@pi-star(rw):~$ sudo pistar-expand
    自動的に領域拡張されますので、完了したらrebootします。
  • [MD-380] Channnel Infoに設定できるチャンネル数は16個まで?
    いくつでも作れます。
    ここから16個以内で各Zoneに割り振っていきます。
  • [MD-380] Zoneって何?
    メモリーバンクのようなものです。
    MD-380は16ch切り替え式ですが、Zoneを複数作っておけば16ch×Zone数のチャンネルを保存できます。
    例えばZone1を「REFLECTOR」に名前を変えて、ホットスポットアクセス用に。
    Zone2以降を「SIMPLEX1」や「SIMPLEX2」と作っていき、433.30から20KHzステップで作っておくと便利。
  • pi-starシステムのアップデート
    pi-star@pi-star(ro):~$ rpi-rw
    pi-star@pi-star(rw):~$ sudo pistar-update
    pi-star@pi-star(rw):~$ sudo pistar-upgrade
  • JumboSPOT-RQTのアップデート
    pi-star@pi-star(ro):~$ rpi-rw
    pi-star@pi-star(rw):~$ sudo pistar-mmdvmhshatflash hs_hat
  • [MD-380] USB接続が不安定
    マイクジャックにUSB信号を出しているので、接触不良やデータ化けが起きやすいようです。
    MD-380本体はアンテナを外し、通信が入らないCHにしてから作業します。
    USB3.0ポートだと相性が出やすいので、USB2.0ポートにつなぐか、USB2.0 HUBを通してつなぐと安定する場合があります。
    MD-380はほかの一般的な無線機のようにUART(COMポート)接続ではありません。STMチップ(CPU)にUSBネイティブで繋がります。
    そのドライバはCSPツール(メモリー編集ツール)をインストールするときに同時にインストールされます。
  • [MD-380] Firmware Updateでレンガ化(文鎮化)したらどうしたらいい?
    USB通信が不安定になり、FLASH書き込み中に失敗することがあります。そうなるとMD-380は電源を切れなくなったり、電源を入れても動かなくなることがあります。
    DFUモードは(PTTと上ボタンを押しながら電源ON)はどのような状況でも入れるようです。したがって、もう一度DFUモードでFirmwareを書き直してやれば復帰できます。

MD-380機能&メモリー編集ソフトの日本語化

公開になりました(2018-04-22)
軽微な修正が行われました。(2018-05-05)

  • 対象はCPS MD380 V1.34です
  • 機能設定ソフトの表示が日本語になります
  • 周波数設定範囲を日本の430-440MHzに限定できます
  • 内包されている.batファイルを「管理者で実行」してください。
    デフォルトのインストール先(C:\TYT\)以外の場合はBATファイルによる一発変更ができませんので、ファイルを手動で差し替えてください。
CPS_MD380_J.png

改造Firmwareの導入

ここから先はMD-380を文鎮化する恐れがあります。

一度失敗して動かなくなりました。(boot loaderは生きていたので助かりましたが)

MD380は改造Firmwareが公開されており、これを使う事で受信局のコールサイン等が表示されるようになります。
処置は2段階必要です。
まず、MD380 Tools2という改造Firmwareを書き込みます。
次に、コールサインデータベースを取得して書き込みます。

ここからの説明はLinuxのコンソール(コマンドライン)作業が主となります。
基本的なコマンドライン操作は分かっている前提で書いています。
GUIでマウスクリックだけではできませんので分からない人は事前に学習しておいてください。

方法は2種類あります。
既に構築済みのLinux環境がある場合は、そのLinux上にTools2を構築することで行います。
Windows上で作業したいときは、VirtualBOXという仮想環境をインストールし、そこに構築済みのImageをもってきて実行します。
VirtualBOXを使ったと後者のほうが簡単です。

改造Firmwareの導入

md380toolsのダウンロード

http://md380.org/releases/daily/
ここに毎日ビルドされた最新のファームウエアがあります。
一番下の最新日付の物をダウンロードします。

zip解凍してC:直下にコピーする

デスクトップに置いたフォルダで作業したら失敗しました。
これで起動できなくなったので、Cドライブ直下にコピーします。

書き込み手順

  1. PCとMD-380をプログラミングケーブルで接続する
  2. 左の上(DISPLAY)と中(PTT)を押しながら電源を入れる
    LEDが赤←→緑の点滅になり、Firmware Updateモードになります。
  3. windowsの下にあるUpgrade.exeを管理者で実行にて起動する。
  4. [Open Update File]ボタンを押して、[firmware-2018-xx-xx-NoGPS.bin]を指定する。
  5. [Download Update File]ボタンを押して書き込みを実行する。
    プログレスバーが伸びていきますが、途中で止まったりします。触らず終わるのを待ちます。
  6. 完了したらMD-380の電源を切ってプログラミングケーブルを抜きます。
  7. MD-380の電源を入れ、Menu→Utilities→を開き、4 MD380 Toolsが出てきたら成功です。

UserDBのインポート(Linux環境)

ID<->CALLのDB(callerid.csv)をインポートする(うまくいかず失敗中)

<<現在、調査&トライ中>> gitはここ
https://github.com/travisgoodspeed/md380tools

Pythonスクリプトを使うようなので、Linux環境でPythonが動くようにしているところ。
gitとpythonが入っている環境が前提。
Cygwinはなんかめんどくさいので断念。

  • gitからツールを取得し、デバイスファイルをコピーしてシステムに追加する
    git clone https://github.com/travisgoodspeed/md380tools.git
    cd md380tools
    sudo cp 99-md380.rules /etc/udev/rules.d/ 
  • DFUモードで起動
    • PCとMD380をUSBケーブルで接続
    • 上と中のボタンを押しながら電源ON(FLASH Updateモード)
  • FLASHを書く
    git pull
    make flash
  • 電源を切って、通常モードで電源を入れ直す
    USBケーブルはそのまま
  • user.csvを転送する 事前にusers.csvファイルを取得して、同じディレクトリに置いておく。
    callerid.csvをusers.csvにリネームで良い。
    make updatedb flashdb

Ubuntu16をVMWareに構築してやってみたが、armライブラリが無いとかのエラーが出て上手くいかず。

UserDBのインポート(Windows上のVirtualBOX=VM環境での作業)

VirtualBOXを使い、構築済みの環境を使ってUserDBをインポートする【成功】

  • VirtualBOXをダウンロードしてインストール
    • https://www.virtualbox.org/wiki/Downloads
      VirtualBox? 5.2.8 platform packages の
       windows hosts をダウンロードしてインストール
      VirtualBox? 5.2.8 Oracle VM VirtualBox? Extension Pack の
       All supported platforms をダウンロードしてダブルクリック(VirtualBOXが起動して処理される)
    • PC再起動してから、改めてVirtualBOXを起動
  • VMイメージをダウンロード(1.2GBある)して解凍
  • VirtualBOXにイメージを登録
    • ファイル→仮想アプライアンスのインポート
  • VirtualBOXでtytV4 イメージを起動
  • FlashイメージとDBを取得
    • MD-380をUSBケーブルで接続して、通常ON
    • glv 実行
      Net上のDBから自動でデータを取得してbinファイルを作ってくれる
      しばらくかかるのでおとなしく待つ。
  • DBを書き込む
    • flashdb 実行
      FLASHを部分的にERASEして、それから書き込んでいる。
      こちらも結構時間がかかる。

MD-380 Tools2.0はDFUモードでFLASHしてFirmwreを書き換えて入れます。
USER DBは通常モード(メモリー編集と同じ)でFLASHします。
USER DBのインポートはUHF版のMD-380でしかできません。VHF版はSPI FLASHが1MBしか載っていないので無理です。

★ワンポイントアドバイス
flashコマンドでFirmwareを書き込むのは「たまに」で良いです。
通常はflashdbコマンドでUserDBのみ書き換えれば十分。

Tools2導入後の本体操作

交信中のデータをIDではなくCALLで表示する設定

Menu → Utility → MD380 Tools

Display → Show Calls

○CPS only
○User DB
○Talk Alias
●DB & TA

CH表示の時に周波数とかの情報も表示する設定

Menu → Utility → MD380 Tools

Display → Channnel Info

●CH RX/TX info

MD380_CH_Info.jpg

ディスプレイを真っ暗にせず、タイムアウト後にディマー

MD-380は電源が入っているかどうかが全く分かりません。
LCDがカラーなのですが、TH-D74みたいな半反射型じゃないので不便。

Menu → Utility → MD380 Tools

Display → Backlight

  • Level Low :1
  • Level High :5(好きな明るさに)
  • Backlight tmr :15sec(好きな時間に)

これで、画面が真っ暗になること無く、常にうっすらと光っているようになります。
操作すると明るくなります。

1行掲示板

  • DMR IDは発行された7桁に00~99の2桁を追加したIDを自由に作れる -- sawada? 2018-04-15 (日) 16:13:33
  • ただし、9桁IDを使うとPrivete接続はできなくなる(Groupのみ) -- sawada? 2018-04-15 (日) 16:14:22
  • DMR2YSFの実験結果。自分FT1DでYSFモード、相手MD380でDMR2YSFモード。FT1DはDNモードで使うと繋がる。相手にはTG0またはTG7でコールが行くので、MD380のContact ListにTG0とTG7を登録しておく必要がある。FT1DのDxボタン長押ししてノード接続にしてやると、最初からTG7で呼びだすっぽい気がする。未接続だとTG0でスタートし、相手が応答するとTG7になる。 -- sawada? 2018-06-02 (土) 15:43:35


添付ファイル: fileMD-380_Tx_Diagram.pdf 735件 [詳細] fileCPS_MD380_Japanese_Kit_v1.1.zip 437件 [詳細] fileDMRPlus_Pi-star_Config.PNG 385件 [詳細] fileCPS_MD380_Japanese_Kit_v1.0.zip 209件 [詳細] fileCPS_MD380_J.png 467件 [詳細] fileMD380_CH_Info.jpg 397件 [詳細] fileJumbo_SMA_2.jpg 391件 [詳細] fileJumbo_SMA_1.jpg 380件 [詳細] fileJumbo_pin.jpg 401件 [詳細] filesystem.jpg 414件 [詳細] fileSKY72310_block_diagram.PNG 358件 [詳細] fileHR_C5000_Block_Diagram.png 366件 [詳細] filepi-star_3.PNG 370件 [詳細] filepi-star_2.PNG 397件 [詳細] filepi-star_1.PNG 444件 [詳細] filehrc5000.7z 321件 [詳細] fileJumboSPOT-RTQ_Tx_Diagram.pdf 777件 [詳細] fileSKY72310.pdf 409件 [詳細] fileHR_C5000_english.zip 342件 [詳細] fileMITSUBISHI_RD07MUS2B.pdf 433件 [詳細] fileMD-380UHF-RF-schematic.pdf 487件 [詳細]

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2019-07-01 (月) 12:47:17 (17d)